パティーヌは自分でできる
|自分でパティーヌはできる|
最近、Youtubeやブログ、またインスタグラムなどのSNSで話題に上ることの多いパティーヌ。
パティーヌは、自分でできるものなんでしょうか。
また、そもそもパティーヌとは一体何なんでしょうか。
結論から申し上げます。
パティーヌは自分でできます。
「そうは言っても、経験や専門知識が必要なのでは?」と思われる方も多いかと思われます。
まずはこの写真をご覧ください。

これらは、パティーヌ初体験の方の作品です。
(使用した靴・染料・ブラシ等は、弊社で用意いたしました。)この仕上がり具合、いかがでしょうか。
お店に置いてあっても、全く問題ない完成度だと思いませんか。
繰り返し申し上げます。 パティーヌ初体験の方の作品です。
まさに「百聞は一見に如かず」ですね。このように多くの方にパティーヌを楽しむ体験をしていただきたいと思います。
ではパティーヌについて、簡単にご説明いたします。
|そもそも、パティーヌって何?|
・由来
「Patine(パティーヌ)」とはフランス語で「錆」という意味なのですが、
元々はラテン語の「Patina(経年による変化)というところから生まれたようです。
そのことから、アンティーク調の雰囲気ととらえられることもあります。
・技法
それらに由来する「パティーヌ仕上げ」。
それは革や革製品に色を何層にも重ねて染め上げ、
手作業ならではの独特なムラ感をを表現する染色技法のことです。
有名どころとして挙げられるのは、
フランスの高級ブランドのBerluti(ベルルッティ)等ですが、
革靴や皮革製品にご興味がある方ならば、
このブランド名を耳にされたことも多いのではないかと思います。
ベルルッティをはじめとするメーカーでは、
著名なカラーリストが色を作り出し、染色をしています。
ここまで読まれた方は、
「やはりパティーヌは、カラーリストや職人がするものなんだ・・・。」
と思われるかもしれません。
しかしそうではないのです。
その理由をいくつか述べます。
|パティーヌは自分らしさの表現|
このポイントが全てです。
プロが施すパティーヌには、
当然、その再現性や狙った色(つまりは会社の方針)を出すことが求められます。
いくらパティーヌはそれぞれに個性があるとはいえ、
包装を開けたときに余りに画像や展示されていた商品とがかけ離れていたら、
それは個性と呼べません。
プロとアマチュアの大きな違いは、その技巧の差は当然として、
・再現性
・狙った色をだせるか
ということになるのではないでしょうか。
一方で、自分でパティーヌをする場合はどうでしょう。
再現性は必要ありません。
狙った色(商業ベース)の色を出す必要もありません。
もちろん、染色する前に思い描いていた色とは違った色になるかもしれません。
しかしそれさえも世界で一つ、唯一無二の自分色となります。
逆にベルルッティでさえも、
あなたの真似はむつかしいのではないでしょうか。
|パティーヌD.I.Y.のススメ|
「パティーヌを自分でやってみたい」とお考えの方、いかがでしょうか。
もちろんパティーヌをするにあたり、プロとの技量に差があって当然です。
仕上がり感や完成度は劣るかもしれません。
また思い描いていた色と違ってしまうこともあるかもしれません。
しかしパティーヌに「正解」はありません。
そんな時には自由に方向転換し、
新たな発想・創造力で未知なる自分色を見つけることができます。
自分がすべてを監修して出来上がるパティーヌ仕上げ。
その達成感や満足感、そしてそれを身に着ける喜びは、
きっと飛び切りのものとなるでしょう。
もう一度言います。
「パティーヌは自分でできる」